10月
『かけがえのない宝物』
厳しかった残暑もやっと峠を越しましたが、運動会に向けての練習は日増しに熱が入り、園児と先生たちの顔には汗が光っています。種目の中でも年少のお遊戯、年中のバルーン、年長の旗体操は、練習の成果を存分に発揮して達成感を味わってほしいと願っています。保護者の皆様にはご声援をよろしくお願い申し上げます。
9月4日、元麗澤幼稚園の教諭だった岡本美佳(旧姓高倉)先生に年中、年長の各組に30分間の道徳授業を行っていただきました。現在、岡本先生は広島県の海田幼稚園での11年間の実践経験を活かし、幼児向け道徳教育コーディネーターとして活躍されています。今回の授業は「どうしたらピンクのハートが大きくなるのか」、幼稚園での実例を題材にして園児たちと対話をしながら話してくれました。授業後、岡本先生は「私は、いくつかの幼稚園で道徳の授業を行っていますが、どの園も麗澤幼稚園のように日々の保育の中で道徳教育を行っているわけではありません。麗澤の園児たちは本当に幸せだと思います。先生方にはその使命と責任を忘れないようにお願いします」と励まして下さいました。
先日、麗澤幼稚園のある先生から、「園長先生、これご存じですか」と一枚の紙を渡されました。そこには、「覚えておきたい親子の数字」というタイトルで、「親と一緒に過ごす時間は人生の5%」とか「あっという間の毎日が、かけがえのない宝物」といった短い言葉が10書かれていました。その日の夕方、学園の正門を出て、カスミの方に向かって歩いて帰宅していた時、ほほえましい親子の姿を見せていただきました。自転車の前と後ろに小さな子供を乗せた小柄なお母さんが、下り坂から上り坂に向かって懸命にペダルを踏み始めた時、前に乗っていた女の子が、大きな声で「頑張~れ!」「頑張~れ!」とお母さんのペダルに合わせて応援し始めました。私は先の紙を見ていたこともあり、「お母さん、今は子育て大変かもしれないけど、わが子の『頑張~れ!』の声に励まされてペダルを踏んだ日々は、きっとかけがえのない宝物になりますよ。『頑張れ、お母さん』」と後ろ姿を祈らせていただきました。
保護者の皆様、最大の教育者は親と言われます。私たち教職員もお子様の心身の成長を願いつつ精一杯お手伝いをさせていただきますので、お互いに力を合わせて日々精進してまいりましょう。 園長 竹政 幸雄
保育のねらい
[年少組]
- 衣服の着脱や管理を進んで行い、整理整頓を意識する。
- 季節の移り変わりを感じながら、身近な自然に触れ、興味を持つ。
[年中組]
- 友だちと励まし合いながら、最後まで諦めずにやり遂げようとする。
- 「してよいこと」や「してはいけないこと」の違いに気づき、自分で考えて行動しようとする。
[年長組]
- 友だちと同じ目標に向かって協力し合い、充実感を持ってやり遂げる。
- 様々な人とのかかわりの中で、自分と異なる考え方があることを知り、認め合う。
今月の徳育
[年少組]
- ピンクのハートと黒いハート(自己中心的な心)について知り、使い方を保育者と一緒に考える。
[年中組]
- 異年齢交流を通して、様々な友だちに目を向け、かかわりを深めていく。
[年長組]
- 多様な環境について学び、今の自分の生活に感謝の気持ちを持って過ごす。