園だより:2022年夏休み
『挨拶の大切さ』
早いもので、あっという間に一学期が終わり夏休みを迎えます。園長として、登園時に子どもたちを迎える際、必ず「おはよう!」と声をかけてハイタッチをしています。最初は照れて挨拶できなった子どもがいつしか「おはよう!」と挨拶をしてくれるようになり、「おはよう!」という言葉がいつのまにか「おはようございます!」としっかりとした敬語に変わり、日々子どもたちの成長には驚かされることばかりです。
挨拶は、「心を開き、その心に近づく」という意味を持っていると言われています。「心を開く」ということは、「存在を認めている」ということです。挨拶は、相手がいるのがわかったから「声をかけよう」と思ってするものです。誰しも、「私がここにいるのに挨拶されない。無視されているのかな。」と思った経験があるのではないでしょうか。そのように、挨拶しないということは「存在してないかのように扱っている」と示すことにもなりかねません。逆に、今まで余り話したことがない相手でも挨拶されると「私のこと気づいてくれたんだ」と嬉しくなります。挨拶は承認欲求を満たす役割も持っているのです。
夏休みに入れば、集団生活から解放され、子どもたちはこれまで以上に親に甘え、よく言えば自由に、他の言い方をすればダラダラと過ごしてしまいがちです。朝寝坊や夜更かし、テレビやゲームを長時間なんていうことも…。もちろん、せっかくの夏休みですから、羽を伸ばすことは大切なことです。
夏休みの期間中できるだけ、ご家庭で「おはよう!」と飛切りの笑顔で子ども達に声をかけて欲しいと思います。余談になりますが、人は笑顔の表情をつくると、脳内において「セロトニン」などの脳内麻薬物質が多く分泌されます。これは別名「幸せホルモン」ともいわれており、幸せな気持ちをもたらします。このセロトニンの作用により、多幸感がもたらされ、ストレス軽減につながると考えられています。
挨拶は、夫婦間や親子間では照れくさくて、素直に言葉にすることができないことがあります。しかし、挨拶は良好な人間関係を築く始めの一歩です。ぜひ、ご家庭で子どもたちと「挨拶の大切さ」について、話し合ってみてはいかがでしょうか。
園長 中澤 裕隆