お知らせ
NEWS

7月

園だより

『仁草木に及ぶ』

 梅雨に入りましたが、「じゃがいも掘り」は天候に恵まれ、笑顔があふれる楽しい日となりました。お手伝いを戴いた保護者の皆様にはお礼を申し上げます。
 今年、下見に行った先生が地主さんから、「じゃがいもはトマトやナスなどと同じナス科の植物で、花の形はナスに、実はミニトマトに似ている。花が咲いたら、栄養を取られないように花を取る」と言われ、花や実のついた実物を渡して下さり、「これを先生や園児たちに見せながら教えてあげなさい」と言われたそうです。植物学的な話をして下さった地主さんの心配りを嬉しく思いました。
 植物には天敵がいます。園児たちが手に取って遊んでいるダンゴムシは、大量に発生すると庭の植物を食べ荒らす害虫となります。我が家では、買って植えたばかりの百日草やマリーゴールドが数日でみじめな姿となり枯れてしまいました。ダンゴムシの幼虫は、母親のおなかの中で卵からかえり、一度に100匹ほどの幼虫となって身体から出てくるそうです。ネットには、「ダンゴムシは枯葉を食べて消化し、フンを土に還すことで土の中の有機物を分解しやすい状態にしてくれるので、益虫とも言われる」と書かれています。
 害虫か益虫か。その判断は、人間の立場や場面によって変わるのでしょうか。時々幼稚園の門の付近でスズメバチを見かけ、刺されるのではないかと恐怖心に襲われます。また、秋になると桜並木付近でミツバチの巣がスズメバチに襲われている現場を目にします。養蜂家にとってスズメバチは天敵でしょうが、植物の受粉や害虫の捕食などで農業に役立つ益虫としての役割を担っているとも言われるので、その区別は困難かもしれません。私たちとしては、まず虫の習性を知ること。そして、時や場所などを考慮し、被害を最小限に止める対策が必要かもしれません。
創立者廣池千九郎は、「生物を殺さず、仁草木に及ぶ」という格言の中で、「人間の生活上、万やむを得ざることを除きては、みだりに動物を殺すということを是認せぬのであります。(中略)慈悲の心は草木にまで及び、みだりにこれを伐採せず、かつ戯(たわむれ)に草木の芽を摘み取るなど無益のことをなさず、常にこれを愛護する精神を有せねばならぬのであります」と述べています。 
 園児たちには、「みだりに、わけもなく」の心と、「戯れに、軽い気持ちで」の心を戒め、「仁、おもいやり」の心が育つよう努力させていただきます。


園長 竹政 幸雄



保育のねらい

[年少組]
  • 自分の力で、衣服の着脱をしようとする。また衣類を綺麗に畳む。
  • 体を十分に動かし、汗をかいて戸外での遊びを楽しむ。
[年中組]
  • 園生活を過ごす中で時間を意識し、見通しを持って行動しようとする。
  • 1学期を振り返り、周りの人や環境に感謝を伝え、2学期への期待を高める。
[年長組]
  • 活動を楽しむ中で、しなければならないことに気付き、身の回りのことを自分で行う。
  • お泊まり会に向けて期待を高め、自分の役割に責任を持って最後までやり遂げようとする。

今月の徳育

[年少組]
  • 何かをしてもらった際には「ありがとう」と感謝の言葉を伝える。
[年中組]
  • 相手の気持ちを考える機会を持ち、思いやりのある言葉を意識して使う。
[年長組]
  • 野菜の栽培活動を通して、命をいただくことに感謝の気持ちを持つ。