お知らせ
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3月

園だより

『神話からの学び』

 「1月は行く」、「2月は逃げる」と言われる通り、月日の過ぎるのが本当に早く感じました。このスピードで時が過ぎれば、「3月は去る」となってしまいます。湯王が洗面器に書いたと言われる「日々新たなり」の言葉を心に刻み、令和6年度を有終の美で飾りたいものです。

 年少さんには、年中、年長との交流を通して学んだことを新入園児に恩送りできる準備をお願いします。年中さんには、年少と年長の架け橋として学んだ貴重な体験を活かせる年長を目指してほしいです。年長さんは、様々な活動を通して年少、年中の手本となり、犠牲と、忍耐と、思いやりの心で頑張ってくれました。卒園まであと2週間となりましたが、後輩たちのために最後の踏ん張りを見せて下さい。

 2月26日、2月の誕生会が行われました。毎回、先生たちが出し物を行っていますが、今回は「国のはじまり」という劇でした。昨年度、つき組が発表会で演じたものを短く、楽しくしたもので、園児たちには好評でした。

 あらすじを簡単にお伝えすると、日本の国造りを任された男女の神様であるイザナギとイザナミは、様々な神様を産みますが、最後に火の神様を産んだイザナミはやけどをして亡くなります。嘆き悲しんだイザナギは入ってはいけない死者の国(黄泉の国)に出かけ、イザナミを取り戻そうとしますが失敗し、逆に黄泉の国の鬼たちに追いかけられます。かろうじて逃げ戻ったイザナギは穢れを浄めるため身体を洗うと、天照大神、月読命、素戔嗚尊の3貴神が生まれます。今回の演技はここまででした。

 私はこの劇を見ていて、二人で力を合わせて日本の国づくりをしている神様(イザナミ)でも命を落とすのかと少し悲しくなりました。しかし一方で、イザナミの死が日本の皇祖神である天照大神の誕生となり、二千年以上も永続している世界に例を見ないご皇室となっています。この現実を、私たちはどのように解釈すればよいでしょうか。また、黄泉の国で命を落としそうになったイザナギを救った不思議な力はどこから来たのか。イザナギはその恩に報いたのか。神話も幼児の絵本と同様、現実にはあり得ないことも起きますが、園児たちとの簡単な問答や話し合いが、日本の神話に親しみを持つきっかけになってくれることを願っています。同時に、園児たちの思考力や想像力の向上にも役立つのではないでしょうか。

    園長  竹政幸雄

保育のねらい

[年少組]
  • 進級に向けて意欲的に活動に取り組み、自信をもって挑戦しようとする。
  • 整理整頓の大切さを知り、所持品の管理を行おうとする。
[年中組]
  • 友だちや保育者と過ごせる喜びを感じ、楽しく過ごす。
  • できるようになったことに自信を持ち、自己を発揮する。
[年長組]
  • 卒園の自覚を持って活動に参加し、友だちや保育者とのかかわりを楽しむ。
  • 色々な見方や考え方があることを知り、互いに認め合って過ごす。

今月の徳育

[年少組]
  • 1年を振り返り、いつも見守ってくれている保護者や身の周りの方に、感謝の言葉を伝えようとする。
[年中組]
  • 1年間を振り返りながら、周りの人に愛されていることに気付き、感謝の気持ちを伝える。
[年長組]
  • 園生活を振り返り、感謝の気持ちを言葉で伝える。