園だより:2016年夏休み
『国枝慎吾選手とのふれあい』
6月8日、日本人初のプロの車いすテニス選手である国枝慎吾選手が来園し、子ども達との写真撮影など、1時間ほど交流の時間をもって下さいました。国枝選手は、麗澤高校・大学の卒業生でもあり、卒業後は2年半ほど学園で常勤嘱託をされつつテニスに打ち込んでおられました。2004年アテネパラリンピックでのダブルスを皮切りに3度のパラリンピックで金メダルを獲得し、2014年には4度目となる年間グランドスラムを達成したのです。
当日は、年少組が一番先にお迎えをしたのですが、国枝選手が車いすで爽やかに入室してくると、遊戯室の空気がさっと変わったように感じました。きっと国枝選手の持つ魅力が、子ども達を一瞬にして惹きつけたのでしょう。子ども達が「パラリンピック頑張ってね!」と応援メッセージを伝えると、「一番光るメダルを首にかけてくるから、応援してね!」と、鍛えた太い腕でラケットを振りながら、力強く答えてくれました。園庭での撮影でも終始笑顔で子ども達に接してくれた国枝選手。そんな選手に魅了され、たくさんの子ども達が、うれしそうに国枝選手の周りに駆け寄っていました。和やかな雰囲気で進んだ交流の最後に、園庭の小さなサッカーゴールをめがけ、ストロークを見せてくれました。その球の速さ、迫力に子ども達の目は釘付け。そして「アンコール」の大合唱!帰り際には興奮冷めやらぬ様子で、「頑張ってね!」と、いつまでも追いかけていました。
翌日、国枝選手から「オレは最強だ!」と書かれた色紙が届きました。愛用のラケットにも書かれているこの言葉は、2006年に頭と心に暗示をかけるトレーニング方法として教わった言葉だそうです。試合中はもちろん、朝起きたら鏡に映る自分に「オレは最強だ!」と声をかけ続け、わずか数ヶ月間で世界ランキングが10位から1位に踊り出たとのこと…。国枝選手の精神力の強さを改めて思い知らされました。実際に活躍する選手に会い、話を聞くことができた今回の貴重な体験。子ども達なりに国枝選手から大切なことを感じ取ったのではないでしょうか。
今日で無事1学期を終えることができました。これも保護者の皆様のご協力のお蔭と心より感謝申し上げます。いよいよ明日から夏休みです。この夏は、オリンピック観戦に大人は眠れぬ夜となりそうですね。昼間はぜひ、長い休みだからこそできる経験の場を、子ども達に作っていただけたらと思います。また本物に触れたり見たりする機会もよいでしょうし、親子で何かにチャレンジするのもよいですね!楽しい思い出がたくさんできますよう願っています。 園長 岡田 喜
保育のねらい
[年少組]
- 保育者や友だちと過ごす中で、気持ちの伝え方を知り、言葉で伝えようとする。
- 夏ならではの遊びを友だちや保育者と存分に楽しむ。
[年中組]
- 夏ならではの行事や自然を楽しみながら、友だちと一緒に伸び伸びと過ごす。
- 幼稚園での約束の意味を再確認し、守ろうとする。
[年長組]
- 共通の目的に向かって意欲的に取り組み、協力しあう喜びや達成感を感じる。
- 周りの状況に目を向けながら、自分で考えてその場に応じた行動をとる。
今月の徳育
[年少組]
- 夏の生活に必要な習慣を身に付け、自分のことは自分でしようとする。
- 園生活のルールを守る。
[年中組]
- 相手の気持ちに気付き、相手のことを考えて行動を心がけようとする。
[年長組]
- 所持品の始末や基本的生活習慣などを再確認し、自分のことは責任を持って行う。