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園だより:2021年3月

園だより

『“幸せを祈る心”に包まれて』

 雨上がりの日曜日、創立者である廣池千九郎先生の墓所に、掃除と墓参に出かけた折、緑のマットの上に細い小枝のようなものがたくさん落ちているのを見つけました。勢いよく竹箒で掃き出そうとすると、その小枝はモソモソと動くのです。よく見れば、ミミズの赤ちゃんでした!霜柱の立つ寒い朝もある中で、啓蟄の言葉通り、土の中ではひと雨ごとに春が進み、虫たちも活動を開始していることを感じました。

先日は、保育参観へのご協力をありがとうございました。各クラスを巡回しますと、「私達を見て!」というように立腰を張り切る子ども達や、熱のこもった先生達の姿があり、その周りには、わが子とクラス全体の成長ぶりを、慈愛のこもった眼差しで見て下さる保護者の皆様のお姿があり、私の心は幸せで一杯になりました。私達教師と子ども達、保護者の三者が“心育て”に向かい、一体となっている事を実感でき、麗澤幼稚園を選んで下さった保護者の皆様だからこそと、心から納得し感謝しました。

毎年この時期がくると、卒園式で歌う歌の練習が始まり、廊下を通るたびに私も目頭が熱くなります。登園時にあるお母さんが、「娘の練習のために“さよならぼくたちのようちえん”の曲を家で流していたら、小4の兄がポロポロと泣いていて、びっくりしました!」と話してくれました。感性豊かにピンクのハートを持ち続けている彼に私は感動し、そんな家庭教育をしておられるご両親に、頭の下がる思いがしました。

麗澤幼稚園が掲げている3つの教育目標は、子ども達の目標であると共に、私達教師や保護者の目標だとも思います。たとえどんなことが起きたとしても、それを感謝の心で受け止められる人を目指したい、と思います。私達大人の前向きな心の姿勢を子ども達は敏感に感じ取り、それは以心伝心で必ず伝わります。そして私達の思いを素直な心で吸収し、明るく前向きに育っていく子ども達の姿に、また私達も襟を正され前向きになれることを、30年近い教師生活の中で痛感します。麗澤幼稚園は、創立者の“幸せを祈る心”に包まれた特別な幼稚園です。麗澤とのご縁を大切にし、日本の将来を担う子ども達の心を、共に育んでまいりましょう。

まんりょうの巻頭文として、平成26年4月より拙い文章を書かせていただきましたが、いよいよ最後の執筆となりました。「毎号楽しみに読ませてもらっています。」等の温かいお言葉を励みに、何とか8年間書き続けることができました。お読みくださった保護者の皆様に、心より感謝し御礼申し上げます。

園長 岡田 喜

保育のねらい

[年少組]
  • 自分の気持ちを言葉で伝え、友だちとかかわろうとする。
  • けじめをつけて、相手の話を聞く。
[年中組]
  • 進級への自覚をもち、けじめをつけて行動する。
  • クラスの友だちとのかかわりを深め、充実感を味わいながら楽しく過ごす。
[年長組]
  • 就学に向けて期待を高め、自信をもって行動する。
  • 身だしなみを整え、身の回りの物を丁寧に扱う。

今月の徳育

[年少組]
  • 1年間を振り返り、身の回りのものや身近な人にありがとうの気持ちを伝える。
[年中組]
  • 1年を振り返り、クラスの友だちや支えてくれた人に感謝の気持ちを伝える。
[年長組]
  • 園生活を振り返り、これまでかかわってきた人たちに感謝の気持ちを伝える。