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6月

園だより

『世代と世界をつなぐ』

 5月某日、バラ園からは高齢者の笑い声が、園舎からは子供たちの歌声が聞こえてきました。園長室で、自分はなんて幸せだろうと思いつつ、正面に飾られている創立者廣池千九郎先生の写真を見ると、「豊かな自然の中で老幼男女が集う学園、しっかり使命を果たせよ」と語りかけて下さいました。「知徳一体」の教育理念に基づいた生涯教育、累代教育を提唱された先生は、学園創設3年後の昭和13年6月4日に永眠されました。72歳でした。

 5月7日、年長組は千九郎先生の墓参をして、麗澤幼稚園で学べることへの感謝と各自の目標に向かっての決意を述べてきました。その2週間後、廣池千九郎記念館見学を2度行い、矢野篤副館長の説明を聞きながら館内を回りました。「仏坂の別れ」と言われる造形展示の所で立ち止まられた矢野さんは、「千九郎先生は青年教師として、昼間は家業の手伝いで小学校に来られない生徒のために夜間学校を開設し、日夜奮闘努力されていましたが、2年後に突然転任が決まりました。教え子は20名ほどでしたが、200人近くの村人が仏坂に集まり、先生との別れを惜しみ悲しみました。この展示はその様子を現したものです」と話して下さいました。園児たちはこの造形展示を見て何を感じ、何を想像したでしょうか。

 地下1階には、千九郎先生が使用していた机や筆、鞄や衣類などが展示されていました。そして、『道徳科学の論文』執筆のために世界中から集められた和漢洋書が3万5千冊以上保存されている書庫に近づくと、書庫が自動的に点灯され、「わっ!」と驚きと感動の声が上がりました。「千九郎先生のことをもっと知りたい」「偉人の伝記を読んでみよう」という園児が一人でも二人でも現れることを願っています。 今年はモラロジー道徳教育財団の100周年となるので、「まんりょう6月号」は創立者のことを中心に書かせていただきました。麗澤幼稚園も「道徳で人と社会を幸せに」という指針のもと、日本から世界へ“道徳の輪”を広げようと邁進していまいりますので、保護者の皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。 

園長 竹政幸雄