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園だより:2017年9月

園だより

『“子どもが育つ”ということ』

 長い夏休みも終わって久しぶりに会った子ども達は、すっかり日焼けして背も伸び、大きくなったなあと感じました。先日の夏季保育では、1学期は顔に水がかかるのも嫌がっていた子が、勇貴先生の“投げ込みダイビング”に挑戦したのには驚きました!体だけでなく心も大きくなったようです。この2学期、運動会をはじめたくさんの行事を経験しながら、更にどんな成長ぶりを見せてくれるのか、本当に楽しみです。

ところで先月末、毎年実施されている幼稚園協会の夏季研修会があり、学年主任の先生たちと参加してきました。平成30年度より幼稚園教育要領が改訂されるのですが、「子どもが育つ」ということについて改めて考え直すよい研修となりました。IT業界の飛躍的な発展に伴い、園児達が大人になる頃には、今ある職業の半分はコンピュータ化されてなくなるであろうと言われています。これからの時代は、何を知っているかできるか、という個別の知識や技能だけではなく、それらをどう使えるか、という思考力・判断力・表現力が求められてきます。更には周りの人たちとうまく関わり、社会に貢献することのできる人間性が問われてくるでしょう。

講演の中で、おんぶ紐が付いたまま寝ている乳児のそばで、1歳児がおんぶ紐を引っ張ったり手を通そうとしたりするビデオを見せてくれました。よく観察をしていると、どうやらその紐で何とか自分もおんぶできないかと試していたようです。その子の思いに気付かなければ「起きちゃうから、こっちへおいで」と声をかけ、やめさせてしまうことでしょう。それでは、粘り強く頭を使い、試行錯誤する中で育つ思考力の芽を摘んでしまうことになります。どんな思いでその行動をしているのか、その思いに気付き、見守ることの大切さに改めて気づかされました。

大人は先を急ぐあまり、また心配が先にたち、問題が起きたときに答えをさっと口にしたり先回りをしたりしてしまいがちです。時と場合にもよりますが、子ども同士のトラブル時や、クラスでうまく事が運ばず困った状況になった時など、大人が先回りをせず、お互いに意見を出して話し合い、試行錯誤しながら解決への糸口を見つけていくことが大切です。そしてその試行錯誤を繰り返すことが子ども達の成長にとって大きな意味があるのです。

行事が盛りだくさんの2学期ですが、子ども達の思いに寄り添いながら保育を進めていきたいと思います。今学期もどうぞよろしくお願いいたします。

 園長 岡田 喜

保育のねらい

[年少組]
  • 基本的生活習慣を再確認し、身支度を自分で行うなど園生活のリズムを取り戻していく。
  • 運動会にむけて、友だちや保育者と一緒に練習に参加する。
[年中組]
  • 園での生活の仕方を思い出し、周りの子と声を掛け合いながら取り組もうとする。
  • 運動会に向けて意欲的に取り組み、協力する楽しさや喜びを味わう。
[年長組]
  • 目標に向かって活動する中で、自分の力を発揮し、自信を持つ。
  • 友だちと声をかけ合いながら、協力して活動をすすめる。また、互いのよさを認め合おうとする。

今月の徳育

[年少組]
  • 命の繋がりを知り、祖父母への感謝の気持ちを持つ。
  • 友だちや保育者とのかかわりの中で、言葉のやりとりをしようとする。
[年中組]
  • 命の繋がりを知り、祖父母へ感謝の気持ちを持つ。
  • 友だちや保育者と積極的にかかわって遊ぶ中で、相手の気持ちに耳を傾ける。
[年長組]
  • 命の有り難みを感じ、ご先祖様や祖父母へ感謝の気持ちを持ち、伝えようとする。