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園だより:2019年夏休み

園だより

『規則正しい生活リズムで、前頭前野を鍛えよう!』

 2週間程前、私は『愛からはじまる、子どもの幸せ』と題した講演を聴く機会を得ました。講師は元小学校校長で、現在、松戸市教育委員会・生涯学習推進課に勤務されています。松戸市教育委員会では、脳科学者の川島隆太教授(東北大学加齢医学部研究所長)を顧問に迎え、市をあげて家庭教育の大切さを啓発しています。

この講演を聴いて、脳の前頭前野を刺激し鍛えること、そして規則正しい生活リズムがいかに大切かを、痛感しました。この前頭前野は、人間の脳の司令塔で、人間らしさを生み出す部分です。ここを刺激すればするほどやる気・集中力・自発性・記憶力・我慢する力等が育つのです。「どこが楽しかったの?どうしてそう思ったの?」といった言葉のキャッチボールをする会話、絵本の読み聞かせのほかに、親子でのホットケーキ作りなどは、卵を割る、泡立てる、フライ返しで裏返すなど、作る手順を考え手先も使うので、前頭前野を強く刺激し大変よいとのこと。一方で、テレビやスマートフォンを使い、長時間ゲーム等で遊ぶと、前頭前野は硬直した状態に陥ります。ゲームをした時間と学力の関係調査でも、ゲームを全くしない子と4時間以上する子には、その学力に大差があり驚きました。ゲームをする際は親子でしっかりと時間のルールを決めるといいですね。

もう一つ大切なのは、規則正しい生活リズムです。食事と睡眠の重要性は、頭では理解をしていますが、実際には実行できていないのではないでしょうか。脳には「海馬」とよばれる、記憶したことや経験したことを一時保存する部分があり、そこが大きい子ほど記憶力が優れているとも言われています。その海馬は8時間~10時間の睡眠時間を確保すると、大きく発達します。そして大事なのが朝ごはんです。朝食と学力の調査では、毎日朝食を食べている子は成績がよく、朝食の品目数が1点より6点の子の方が、自己肯定感が高いという結果がでています。

いよいよ明日から夏休みが始まります。早寝・早起き・朝ごはんを心掛け、前頭前野を刺激する生活を意識しながら、元気な脳と体作りをしてまいりましょう。また、幼少の頃の自然体験の多かった子ほど、大人になってからの意欲や興味関心の度合いが高い傾向にあります。この夏は、是非親子で自然体験にも挑戦してみましょう!それぞれの成長が見られ、嬉しい1学期となりました。保護者の皆様のご協力に心より感謝申し上げ、ご家族そろって素敵な夏休みを過ごされますよう、祈っております。

 園長 岡田 喜