園だより:2019年10月
『「立腰と躾の三原則」で、心を大きく育てる!』
先日の台風の置き土産で、子ども達は毎朝のようにどんぐりや珍しい木の実を握りしめて登園してきます。そのどんぐりも日毎に大きくなり、秋の訪れを感じます。
9月中旬に、私は福岡県博多区での立腰教育研修会に参加しました。麗澤幼稚園でも取り組みを始めた「立腰教育」は、「躾の三原則」と共に国民教育の師父と仰がれた教育哲学者である森信三先生が提唱されたものです。その教育を実践している仁愛保育園の石橋理事長(れいろう7月号掲載)は、森先生から直接ご指導を受け、先生の素晴らしさを熱く語って下さいました。仁愛保育園では、人間形成の土台をつくる教育として「立腰」と「躾の三原則」を掲げ、日々の保育の中で全職員が手本を示しながら実践しています。また理事長の次女が経営される保育園も訪問し、実際の指導現場も見学してきました。
立腰の姿勢は、上半身を支えその基盤となる下腹を鍛え、シャンとした身体姿勢をつくります。身体がシャンとすれば心もシャンと引き締まります。麗澤でも約1年近く実践してみて、朝の会などで話を聞く態度が少しずつ身に付き、子ども達の集中力が増してきたことを実感しています。決まったことをきちんとやり抜く集中力、意志力、持続力が身につき、主体性を持った子に育ってくれるように、園での立腰の習慣化に一層努力したいと、私も感動と決意を胸に帰ってきました。
また仁愛保育園では、「躾の三原則」の実践にも取り組んでいます。「①挨拶は自分から先にする(明るい人間関係を築く土台)②返事は「ハイ」とはっきりする(素直な行動が身につく土台)③履物は揃え、イスは入れる(行動に責任を持つ、けじめの土台)」の3つです。訪問した園では、靴箱の靴、ロッカーのリュック等が整然と並んでおり、子ども達はそれが当たり前で気持ちよい、との感覚で育っていることを実感しました。2つ目の「返事」は、呼ばれた瞬間に自分中心の心をさっと振り払い、呼ばれた人の顔を見て「ハイ」と返事をするという躾です。これを徹底すれば、心は素直に、態度は前向きとなり、気持ちの切り替えがさっとできる子に成長すると、確信する思いで見学してきました。そのためには、まず親や教師が手本を示すことです。特に、子どもに呼ばれたら「ハイ」と笑顔で返事をし、心からの愛情を注ぐことが何より大切です。愛情こもる返事で素直な心を引き出せるよう、信念を持ち取り組んで参ります。
いよいよ今週末は運動会です!どの子も頑張る心をもち、一生懸命練習に取り組んでいます。当日は、温かいご声援をよろしくお願い致します。
園長 岡田 喜
保育のねらい
[年少組]
- ルールを守りながら、集団で遊ぶ楽しさを知る。
- 所持品の管理やロッカーの整理整頓を自分で行おうとする。
[年中組]
- ルールや決まりの意味を理解し、守りながら活動や遊びを楽しむ。
- 身の回りの整理整頓や、公共の場を綺麗にする喜びを味わう。
[年長組]
- 自分の力を発揮し、友だちと協力して取り組む充実感や達成感を味わう。
- 友だちと一緒にルールや決まりがあることへ意識を向け、その意味を考えようとする。
今月の徳育
[年少組]
- 保育者と一緒に、友だちの良いところを見つける。
[年中組]
- 日本神話や天皇陛下について知り、感謝の気持ちを持つ。
[年長組]
- 自分、相手、周囲も気持ちよく過ごせるように考え、行動しようとする。