園だより:2021年5月
『子どもの「心の声」を受け止められる、心のゆとりを!』
若葉の鮮やかな季節となり、バラ園にはバラの花も咲き始めました。芝生のけやきの木周辺には、今年もテントウムシの幼虫が誕生し、可愛い姿を見せてくれています。
入園式から3週間がたちました。入園式の翌日、玄関を閉めて保育室を覗くと、誰も泣いてないのにはビックリ!緊張しつつも、かなり頑張っていたようです。その翌日からは、やはりお母さんとの離れ際に涙する子ども達もいましたが、気持ちの切り替えが日ごとに早まり、笑顔で外遊びを楽しめるようになりました。朝の会では、担任からの呼名に元気な返事をし、椅子に座る時間も徐々に長くなってきた年少組です。
年中組の子ども達は人数も増え、保育室等の環境が変わったことで落ち着かない様子でしたが、徐々にクラスとしてのまとまりが出てきました。「年少さんが三輪車に乗りたいんだって。貸してあげてね!」と声をかけると、「いいよ!」の爽やかな返事。2ヶ月前までは絶対に譲れなかったのに、名札の色が変わるとこれ程心も変わるのかと、感動します。また「園長先生手伝って!オッピーの綱を登れるようになりたいの!」と、チャレンジ表を片手に挑戦に来る女児にも感動し、登り方の伝授をする毎日です。
年長組も同様に、毎朝目を輝かせて国旗当番に駆けつけてくれます。年少さんが泣いていると急いで駆けつけ「どうしたの?」と優しく声をかけ、トランポリンに年少さんが入ってくると、すかさず「みんな優しく跳んでね!」と、優しい配慮ができるのです!年長組になった自覚は、園生活をこれまで以上に喜びに満ちたものに変え、子ども達は日々心の成長を重ねて頑張っており、私達の方が襟を正されます。
こんなふうに園では大張り切りの子ども達ですから、降園時や帰宅後は緊張もほぐれ、甘えてお母さんを困らせる姿を見せるかもしれません。そんな時は「今日も幼稚園でよく頑張ったんだね!」と、子どもをぎゅ~っと抱きしめてあげて下さい。子どもが「もういいよ。離して!」というまで。子どもは自分の「心の声」をしっかりと受け止めてもらえると、心が安定し落ち着きます。そして、私達の声も素直に受け入れられるのです。幼稚園の3年間は、人生を生き抜く心の基盤を作る、最も大切な時期です。ぜひ子どもの「心の声」に耳をすませて聴き、子どもと向き合って対話の時間をもてるよう、心にゆとりをもって過ごしましょう。
今月から年少組もお弁当の開始です。お母さんの真心こもるお弁当は、子ども達の心の最高のエネルギーになります。1年間よろしくお願い致します。
園長 岡田 喜
保育のねらい
[年少組]
- 新しい活動に興味を持ち、参加しようとする。
- ルールや約束事を守る大切さを知る。
[年中組]
- 身近な自然とかかわり、命の大切さを考えようとする。
- 周りの状況を見て、集団生活に合わせて行動しようとする。
[年長組]
- 自然の変化を感じ、興味関心をもつ。また命あるものを大切にしようとする。
- 周囲の人に対して、言葉遣いを意識しながら優しく接する。
今月の徳育
[年少組]
- 相手に「ありがとう」や「ごめんね」を伝えようとする。
[年中組]
- クラスの様々な子に目を向け、親しみをもってかかわる。
[年長組]
- 創立者の思いを知り、人助けをしようとする。